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東方のルパン 謎解明の糸口をつかむ [作品紹介]

 魯平が、トランプと怪しい二人連れを発見してから、3日が空しくたった。魯平の33号住宅の真向かいは43号住宅、隣が32号住宅であった。この日3階のベランダから周辺の様子を観察していた魯平は、43号住宅の2階のベランダのすぐそばの壁に、白雪姫のカレンダーがかかっているのを発見した。日めくりカレンダーなのだが、どうしてわざわざべランダのそば、外から見えるようにかけているのだろうか。しかも、日付けはその日のものではない。3日になっており、
赤い字でAと3を付け加えてある。つまり日めくりカレンダーは「A33」となっている。
 これにはさすがの魯平も頭をひねったのであった。
 次の日にはこの「A33」なる日めくりカレンダーは姿を消していた。そのかわり、なんと長方形の大水槽が3階のベランダにすえつけられ、中には水中植物が植えられ、色鮮やかな熱帯魚が泳いでいるではないか。これらの熱帯魚は、百貨店でつがい千元で売られていたのを知っている。
この事件が起きた頃の1千元というと、小さな家一軒購入するか、妻を一人娶れるくらいだった。43号住宅は金持ちが住んでいるらしく、室内はまるで小さな宮殿のようだった。それにしても1千元が何匹も泳いでいるとは。
 次の日には、あの大きな水槽は撤去され、小ぶりな水槽がしつらえ、多くの小さい熱帯魚が入れられている。望遠鏡で観察していた魯平は、さまざまな種類の熱帯魚にびっくりした。
 
 さてここで読者のみなさまに、さすがの魯平も失敗した事件をお知らせしなくては。
 
 数年前さるアパートに住んでいた魯平は、向かいの部屋のベランダに小さな金魚蜂を発見した。この金魚蜂を窓の外に高だがと掲げている。問題はその金魚の数である。あるときは数匹あるときは数十匹。数が増えたり減ったりするのだ。数が増えたり減ったりするばかりか、金魚の色がある日は赤い金魚、ある日は黒、ある日は白と変わるのだった。
 これには魯平は大いに好奇心をかきたてられた。外の誰かに金魚の数と色で何かを知らせていると考えた。








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