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霍桑探偵集から 『霜刃碧血』  [作品紹介]

 
 庄愛蓮からの招待の手紙が発見され、霍桑は事件の真相を解明した。
 入院中の丁蕙徳を訪れ質問を始めた。

 丁蕙徳は霍桑の質問に答え、愛蓮から招待を受け彼女の家に行く途中で暴漢にあったことを告白した。

 彼女の隣の病室に霍桑たちは身をかくし、三角関係の張本人計曼蓀が見舞いに来てからの二人の会話を
聞いた。
 明らかに計曼蓀は夜遅く丁蕙徳が愛蓮の家のそばにいたことを不信に思っているようだった。
 そして丁蕙徳を襲った犯人が逮捕された。
 彼の供述は次のようなものだった。
 庄愛蓮に金でたのまれ、丁蕙徳を強盗に見せかけて襲撃するようにたのまれたが、愛蓮の殺害はしていないと。

 霍桑はこの事件の真相を次のように語った。
 庄愛蓮と丁蕙徳は、計曼蓀を愛していた。計曼蓀は美人ではあるが、性格的に問題の多い庄愛蓮を嫌い、丁蕙徳との関係を深めていった。そのことを恨んだ庄愛蓮は金で暴漢を雇って襲わせたのだった。
 ところが丁蕙徳は女性とはいえ、体育大学の学生で、暴漢に易々と攻撃されることなく抵抗したため、致命傷を負わせることはできなかった。
 丁蕙徳はこの暴漢の後ろで糸をひいているのは愛蓮であることをすぐに悟る。暴漢が捨てていったナイフをひろうと
すぐ近くの愛蓮の家のドアとたたき、愛蓮がドアを開けきらないところを首をめがけて一撃をして、また、自分が襲われた場所に戻り倒れこんだのだった。
 つまり、第一の被害者が第二の殺人事件の加害者であった。
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