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霍桑探偵集から 『霜刃碧血』 上海大学のミス・キャンパス殺害事件 [作品紹介]

 事の起こりは上海ではよく起こる事件だった。
 8月8日夜11時頃、北区通州路で、刃物による強盗事件が発生。恒路北区分署202号の警察官王福正は、通州路で女性の悲鳴を聞きそちらを見ると、白いスカートをはいた女性と、帽子を目深にかぶり黒っぽい服装をした男が争ってのを発見。王警官が駆けつけると、女性は歩道に横たわっていた。呼子を吹きながら逃げてゆく男を追いかけ岳州路に来ると、その男は自動車に飛び乗り逃げ去った。
 負傷した女性は傷そのものはひどくはないものの、出血がひどく意識朦朧としていた。同済病院に搬送され、治療中。
 襲われた女性は丁蕙徳といい、愛華女子体育大学の学生。奪われたのはハンドバックで、中には合計しても20元余りのものしか入っていなかった。

 以上の内容の新聞記事を読んでいた霍桑は、この事件が非常に奇妙だと言い始めた。
 1、たかが20元を奪うのに、逃亡用の自動車を用意している。
 2、自動車を用意しながら、拳銃ではなく刃物を使っている。
 
 必ず裏に何かがあると主張。ちょうどその時、上海警察の刑事部長汪刑事部長から電話がかかってきた。
 庄清夫の令嬢庄愛蓮が殺害されたという。しかも、庄家はあの強盗事件の現場のそばであり、時間も近接している。
 霍桑と包朗はすぐ現場に駆けつけた。
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