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東方のルパン 義賊の証明1 [作品紹介]

 34号住宅に住む梅望止との因縁は高価な真珠をめぐる話である。
 高価な真珠が年代モノの美しい枕のなかの小箱から発見されたというニュースは、当時の新聞で大きく報道された。それは10年前のこと。発見したのは食うや食わずの労働者だったからなおさら大騒ぎになった。
 このころ梅は「梅放之」と名乗り、彼の手にかかると偽者が本物に、本物が偽者に一瞬にして変えられてしまう、という評判が立つほどの骨董屋であった。その彼が枕の中から発見された、値段をつけようもないほどの真珠12粒の内、6粒を手に入れたのだった。このことを知った魯平は、さっそくこの真珠をいただこうと計画していたところへ、とんでもないニュースが飛び込んできた。なんと梅の首が電柱にぶら下げられていたというのだった。顔をはんべつできないが日ごろ首に掛けていた高価な飾りが梅のものであったため、彼は死亡したことになった。
 なんと、10年たってそれも隣にそのときの梅氏がいたとは。
 魯平は43号住宅と34号住宅の主人を相手に、大商いを決行することにしたのだった。
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